ブランデーってどういうお酒? おさえておきたい基本情報とおすすめブランデー
年齢を重ねると、カクテルは甘すぎるし、ビールはすぐにお腹がいっぱいになってしまう。
それでもなにか美味しいお酒は無いかとお探しの方に、是非おすすめしたいのが、ブランデーです。
世界中で愛される歴史深いブランデーから、国産の日本好みのブランデーまで様々な種類が出回るようになりました。
熟成された琥珀色・味・香り・美しいボトルを楽しみながら、ゆったりとした大人なひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。
ブランデーってどういうお酒?
ブランデーとは、果実酒からつくられた蒸留酒のことです。
白ブドウのワインを蒸留して樽に入れ、熟成して製造する方法が主流で熟成期間は5~8年、長いもので25年以上熟成させるものもあります。
ちなみにウイスキーも蒸留酒ですが、原料が穀物で、ビールを蒸留したものになります。
ブランデーの歴史は古く、1.8世紀ごろにスペインでワインの蒸留が始まり、15世紀にはフランスのアルマニャック地方で生産が始まったとされています。
のちにルイ14世がフランスのブランデーを保護する法律を作るなどし、ヨーロッパ各国の宮廷に取り入れられるなど、王侯の酒として高い地位を得たお酒なのです。
その後もブランデーに関する法律は厳しく取り締まられており、コニャックやアルマニャックという名称を使用することは禁止されており、フランス産のブランデーであってもこれらの名称は名乗れないものもあります。
さて、日本に伝えられた言われる時期ですが、上陸したのは江戸時代に長崎の出島にてオランダ人がブランデーを1本長崎奉行におくったことが記録されています。
また、19世紀末にオランダ留学していた日本人が帰国後にブランデーの製造法を記述して伝えたのが始まりとも言われているようです。
様々な説がありますが、伝えられたことをきっかけに国内でもブランデーづくりに奮闘するようになります。
ただ、日本は湿度の高い気候風土のためブランデーに適したぶどう生産には苦労したようです。
いろいろ模索した結果、現在では国内でとれるブドウでブランデーをつくったり、海外に拠点を置いてブランデーを製造している会社もあるようです。
国産のブランデーには、サントリーやニッカ、キリンなどの大手企業が手掛けているほか、各地の果実菜園などでも手の込んだブランデーを販売しているところもあるようです。
ブランデーの2大銘酒
コニャック
フランスの南西部のコニャック市を中心に、ぶどうを原料として作られるブランデーのことです。
法律で定める基準に該当したものは、この地名の名前であるコニャックを名乗り販売することが出来ます。
実はコニャックには、コニャック地方のさらに細かい地域ごとに細かいランク分けがあり、そのランクは土壌の質によって決められるようです。
アルマニャック
フランスのアルマニャック地方で作られるブランデーで、こちらも同じく、法律で定められる基準に該当したものだけ、アルマニャックを名乗り販売することが出来ます。
単式蒸留機を使用するコニャックとは違い、半連続式蒸留機でゆっくり1回のみの蒸留でつくられています。
この方式をとることで全体的にパンチの効いた味わいになるという特徴があります。
ブランデーの種類と等級
種類
ぶどうを主原料とするブランデーには、コニャック、アルマニャック、ピスコ、マール(ワイン用ブドウの搾りかすを原料としたフランス産)グラッパ(ワイン用ブドウの搾りかすを原料とし、樽熟成しないという特徴をもつイタリア産)などがあります。
ぶどう以外を主原料とするブランデーには、りんごを原料とするカルヴァドス、サクランボを原料とし、製菓用に良く使われるキルシュヴァッサー、木いちごが原料のフランボワーズなどがあります。
等級
ブランデーの熟成の度合いを表す符号に、スリースター、V.S.、V.O.、V.S.O.P、ナポレオン、X.O.、オルタージュというものがあり、この順番で熟成年数が長くなり、ランクが上がっていきます。
蒸留したばかりのブランデーは、無色透明でアルコール度数も高くなっています。
これをオーク樽に入れて熟成させることで、アルコール度数40ほどのまろやかな琥珀色のブランデーに仕上げて行くのです。
熟成期間が長ければ長いほど、飲みやすくなるという訳ですね。
ブランデーの楽しみ方
口に含んだ時の味わいや、注いだ時の香り、ついつい集めたくなるお洒落なボトルもブランデーを楽しむ魅力の一つです。
ブランデーの味や香りを感じながら美味しく飲む方法を紹介したいと思います。
初めてブランデーを口にする方は、まずストレートで飲んでみてください。
ストレートで飲むと、味や香り、風味を直接感じることが出来ます。
アルコール度数が高いので多くの量はおすすめしませんが、初めての方は一度試していただきたい飲み方です。
ストレート以外の飲み方には、オンザロックや水割り、ソーダ割り、ブランデーをベースにしたカクテルにして楽しむ方法もあります。
オンザロックの場合、ブランデーが冷えることで多少香りが抑えられてしまいますが、氷を少しずつ溶かしながらブランデーを楽しむ美味しい飲み方です。
強いアルコール度数が苦手という方におすすめなのが、水割り・ソーダ割りです。
自分好みの濃さで飲めるため、抵抗なくブランデーを楽しんでいただける飲み方です。
水割りで香りを楽しみたいという方は、ブランデー:水を1:1の割合をおすすめします。
ソーダ割りでブランデーを飲む方法もありますが、この飲み方はブランデーの特徴を殺してしまうことが多く、あまり愛称は良くありません。
ブランデーの味や香りを楽しみたい方は、ソーダで割る飲み方はほとんどしませんが、もしかしたらご自身の好みにヒットするかもしれませんね。
おすすめブランデー4選
やっぱりこれから?初心者におすすめヘネシーV.S.
ブランデーの基本と言われる、ヘネシーブランドの一品。
世界中で愛され続けるコニャックのトップブランドで、日本での知名度でも高く、高級店でも定番とされるお酒です。
原料となるブドウは、フルーティーな品種を一等級の畑で栽培し、最高の品質を目指して作られており、熟成樽も樹齢100年以上のフランスオーク樽を使用するなど、強いこだわりをもって作られているブランデーなのです。
ヘネシーの中でも比較的安価なヘネシーV.S.は、繊細でマイルドな味わいと華やかな香りが楽しめる、初心者におすすめのブランデーとなっています。
国産のブランデー・サントリー XO シルキー
マスカット由来のフルーティーで爽やかな味わいが特徴の国産ブランデーです。
やわらかい口当たりで日本人にとって大変飲みやすい仕上がりとなっています。
一度は味わってほしい、ポールジロー 35年
ブランデー愛好家から大変高い評価を受けているコニャックです。
丁寧に手摘みされたブドウを、イーストを使って自然発酵するという大変手の込んだ一品です。
濃厚でぶどうそのものの味とフルーティーな香りを楽しむことが出来る上品なブランデーです。
等級の表示はしておらず、貯蔵年数をラベルに表記しています。
女性におすすめしたい ブラー グランソラージュ
フランスのノルマンディー地方の中でも特に品質の高いといわれるブランデーで、フレッシュなりんごの香りとオーク樽による熟成した香りのバランスに優れた一品です。
まとめ
とても多くの種類があるブランデー。
初心者の方はどう選んでいいか、ブランデーのノウハウを頭に入れてもなかなか決められないかと思います。
まずは試しに飲んでみてください。
ザ・ブランデーという銘柄から入るもよし、身近にブランデーをたしなむ方がいらっしゃれば、同じ銘柄を飲んでみるのもいいと思います。
ボトルで購入するのに抵抗があるならば、バーなどでマスターのおすすめをいただくのも手だと思います。
自分好みの銘柄を見つけて、ブランデーの味や香り、たっぷりと楽しんでもらいたいと思います。