ブランデーとウイスキーの違いまとめ
ブランデーとウイスキーの違いについて、正確に理解している人はあまりいません。
人によっては、味や匂いが似ているため、何が違うのかわかっていない人もいるかと思います。
また、お酒を飲み慣れていて、味の違いは明確にわかる方でも、具体的に何が違うのかという知識を持っていない方もいるかもしれません。
どうせお酒を楽しむなら、この二つのお酒の違いについて、詳しく知っていた方が、よりお酒を楽しめるようになるかと思います。
原料の違い
ブランデーとウイスキーは、主に原料が異なります。
ウイスキーは大麦とライ麦、トウモロコシといった穀物を原料としています。
対して、ブランデーは果実酒由来の蒸留酒です。
そのため、ブランデーという言葉はそもそも「焼いたワイン」という意味のオランダ語から名付けられたと言われています。
通常はブドウ原料のワインが使用されますが、リンゴやチェリーが使用されることもあります。
製法の違い
ブランデーとウイスキーは、どちらも蒸留酒という扱いになります。
蒸留酒というのは、原料となる酒に熱を加えて蒸発させ、一旦気体となった酒を冷やして取り出す、という製法をとる酒のことです。
この製法自体は、ブランデーとウイスキーに共通しています。
ウイスキーはトウモロコシを麦芽酵素の力で糖化させてビールのような液体にした上で、更に発酵後に蒸留させ、木製の樽の中で熟成させています。
ブランデーはウイスキーとは異なり、原料となる果実酒に既に当分が含まれています。
そのため、糖化の必要はありません。
しかし、その他の点では製造方法は殆ど同じです。
果実酒を蒸留させた上で、熟成させることでブランデーが完成します。
歴史的な扱いの違い
ブランデーは、17世紀ごろには元々は庶民が飲む大衆的なお酒でした。
当時、寒波や戦争の影響でワインの品質が落ちており、長期間の輸送により味が落ちやすいワインに代わり、味の落ちにくい酒であるブランデーが好まれるようになりました。
やがて王侯貴族や知識人にとってのステイタスとなるような高級なお酒という位置づけに変わっていきました。
一方でウイスキーは薬品として取り扱われていた過去があります。
また、その後ウイスキーはしばらくの間、密造酒として頻繁に製造されていました。
そのような歴史的な経緯から、どちらかというとブランデーの方がより高級なお酒であるような扱いを受けています。
アルコール度数の違い
ウイスキーのアルコール度数は40度から60度。
ブランデーのアルコール度数は40度から50度となっています。
これは製造方法の違いにより、ウイスキーの前述の製造方法の方がより高いアルコール度数のお酒を作ることが出来るため、このようなことになっています。
味の違い
ウイスキーは、その中に更にスコッチやバーボンといった種類のお酒もあり、種類が豊富にあるため一概には言えないのですが、一般的には日本人がストレートで飲むにはいささか風味が強いお酒となっています。
海外ではストレートで飲まれることが多いのですが、日本人の喉の弱さや好む舌の感覚からは、ストレートで飲むには少し強すぎると言われています。
そのため、ロックや水割りといった方法でウイスキーを飲むのが日本では主流な飲み方となっています。
一方でブランデーも種類は豊富ですが、全体的に少し甘い風味があるため、日本でもストレートで飲む人が多いようです。
香りと甘み、飲みやすさという3つのポイントが、ウイスキーとバーボンを分ける特徴となっています。
まとめ
ウイスキーとブランデーはいずれも蒸留酒ですが、ウイスキーは穀物が原料であり、麦芽酵素の力で糖化させる必要がありますが、ブランデーの原料となるワインには最初から糖分が含まれているため、その必要はありません。
歴史的にはブランデーの方が高級な酒とされてきた歴史があり、アルコール度数はウイスキーの方が、一部高い種類のお酒があります。
ストレートで飲む場合、ブランデーの方が甘く、飲みやすいとされています。