四代ウイスキーの一つ。 バーボンは個性ある味わいを楽しめる自由なお酒だった!
アメリカンウイスキーの主流となっているバーボンですが、その厳しい法律のもと作られたこだわり深い味わいがたくさんの人に愛されています。
ドラマやアニメなどで良く見かけるバーボンの飲み方は、ロックグラスに注がれていて大人っぽいイメージが強いのではないでしょうか。
もちろんストレートで味わうことはダイレクトにバーボンの味を楽しむことができ、とてもおすすめしたい飲み方ですが、バーボンをより楽しむために意外と知られていないバーボンの魅力をご紹介したいと思います。
バーボンの定義とは
先ほどバーボンは厳しい法律のもと作られているとお話ししましたが、その定義とは一体なんなのかをご説明します。
まず、原料にトウモロコシを51%以上80%以下使用していること。
次にアルコール度数が80度以下で蒸留されていること。
内側を焦がしてあるホワイトオークの新樽に62.5度以下で樽詰めしていること。
最後に、水以外を加えずにアルコール度数40度以上でボトリングされていることの4点です。
バーボンはケンタッキー州のお酒と考えられていることが多いですが、アメリカ国内で上記の基準を満たしていればバーボンを名乗ることができます。
ただ、ストレートバーボンを名乗るためにはさらに2年以上の熟成という条件が追加されます。
人気のバーボン4つとおすすめの割り方
男らしく尖った味わいが人気のバーボンですが、とてもバランスが良く作られているのでストレートからカクテルまでどんな割り方でも楽しめるという隠れた魅力を持っています。
バーボンの種類もコストパフォーマンスに優れたものから近年人気が上がってきている「クラフトバーボン」という高級なバーボンまでその幅は広いので、これだ!
と思えるバーボンを一本見つけるというのも楽しみの一つにしてみてはいかがでしょうか。
Marker’s Mark(メーカーズマーク)
230年の歴史を誇るメーカーズマーク。
その伝統的な甘味のある味わいとハンドメイド製法にこだわった封蝋が人気でディスプレイ用に購入する人も多いバーボンです。
バーボンには一般的にライ麦が使用されていますが、メーカーズマークではマイナー品種の冬小麦を使用しており、尖りすぎず柔らかさのある唯一無二のバーボンに仕上がっています。
香りはオレンジや蜂蜜のように甘く、小麦由来のなめらかでバニラのような味わいを感じられるのでストレート楽しむのもおすすめです。
おすすめの割り方としては「メーカーズマーク・オレンジモーニ」と呼ばれるカクテル。
作り方はメーカーズマーク20mlとオレンジジュース45ml、トニックウォーターを適量注ぎステアして完成。
もともとこのバーボンにオレンジの香りがあるので相性が良く、トニックウォーターで甘すぎない風味豊かなお酒に仕上げてくれます。
ワイルドターキー8年
七面鳥のラベルが印象的なこちらのウイスキー。
バーボンといえばワイルドターキーと言われるほどの安定した人気を誇っており、原材料であるコーンとライ麦に厳しい選定基準を設け、それをクリアしたものだけを使用しているという品質にこだわりをもっています。
また、使用する水にもこだわっており、ライムストーン・ウォーターと呼ばれるミネラル・鉄分を含まない水で蒸留することによってさらに風味が強く厳格に引き出されています。
熟成期間が長く、深みのある甘さとスモーキーな味わいがバランス良く混ざり合っていて安心感のある美味しさに仕上がっています。
アルコール度数は50.5%と少し高いため、飲み過ぎには注意しましょう。
ワイルドターキー好きはストレートでクイッと飲むのが一番ですが、アルコール度数が高いので軽めに飲みたい方は「水割り」をおすすめします。
ロックグラスに氷とウイスキーを入れ、まずはマドラーでよくステアすることでウイスキーがしっかり冷え、より美味しくなります。
水はウイスキーと1:1になるように注いで完成です。
水は硬水よりも軟水で飲む方がより良いとされていますのでお好みでどうぞ。
Blanton’s(ブラントン)
1984年に誕生したプレミアム・バーボンであるブラントン。
こだわりのシングルバレルが特徴で、通常は味を均等にするために違う樽同士をブレンドしますが、ブラントンは同じブラントンの原酒であっても樽同士を混ぜてボトリングすることをせず、1つの樽からのみ選定するという徹底した作り方で提供しています。
ボトルに貼られているラベルは1枚1枚が手書きされており、その美しい見た目も人気の秘密となっています。
内側を焦がしたホワイトオークの樽の香りを充分に吸い込んでおり、渋みもありながら甘くフルーティーな味わいに仕上がっています。
比較的に価格の高いブラントンですが、他を見ない至高のウイスキーなので是非一度は飲んで欲しいおすすめのバーボンです。
おすすめはブラントン・ミストというクラッシュドアイスを使った飲み方で、ブラントンの濃密な味わいが口の中で豊かに広がる品格のあるお酒を楽しむことができます。
クラッシュドアイスとブラントンをよくステアした後にミントを添えて味わってみてください。
フォアローゼズ
「薔薇のバーボン」と呼ばれるこちらのバーボンは一つ一つ香りの異なる原酒をバランスを考えてブレンドし、原材料だけでなく酵母や技術にもこだわった多くの人に愛されているウイスキーです。
その名の通り美しい花を感じさせる豊かな香りとほんのり香るフルーティーさ、そして非常になめらかでキメ細かい味わいが特徴的です。
とてもロマンチックなデザインで口の中に広がる風味にも愛情を感じる情熱的なバーボンに仕上がっています。
おすすめの飲み方は「ローゼズミルク」でミルクと花の香りが絶妙にマッチしたカクテルを楽しむことができます。
フォアローゼズ30ml、牛乳90mlに砂糖やシロップを大さじ1入れて最後にシナモンスティックを添えたら完成です。
爽やかで甘いカクテルがとても合うバーボンなので、ウイスキーが苦手に感じる女性にもおすすめです。
WOOD FORD RESERVE
WOOD FORD RESERVE(ウッドフォードリザーブ)はウッドフォードリザーブ蒸留所というケンタッキー州最古の蒸留所で作られているバーボンです。
トウモロコシの比率を下げてライ麦やモルトの量を増やすことで蜂蜜のような甘い香りに加えスパイシーでキレのある風味を生みだしています。
一般的なウイスキーの発酵期間は2〜3日と言われていますが、ウッドフォードリザーブではこの発酵に6日間を費やすことでフルーティな味わいに仕上がっています。
このバーボンには「ミントジュレップ」という飲み方をおすすめします。
定番カクテルとして知られていて、ウッドフォードリザーブを90ml、ミントを15枚〜20枚とたっぷり入れて軽く潰し、クラッシュアイスを詰めたらソーダを適量入れてグラスを満たし完成です。
夏など涼しい時期にぴったりの清涼感溢れるカクテルを楽しむことができますよ。
まずはバーボンを知りたい!という方におすすめの2つ
先ほどご紹介したバーボンも勿論おすすめしたいのですが、バーボンが初めての方にも飲みやすく楽しめるおすすめのウイスキーを2つご紹介します。
I.W.ハーパーゴールドメダル
こちらのバーボンは居酒屋などで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
そのコスパの良さとは裏腹に洗練されたスタイリッシュな味わいがとても人気で、ハイボールなどでスッキリと楽しむのにおすすめのウイスキーです。
アーリータイムズブラウンラベル
骨太で男らしい味わいが特徴的なこちらのバーボン。
レストランなどでも頻繁に取り扱われているロングセラーのウイスキーです。
ブラウンラベルは日本向けに作られているのでより味わいやすく、ハイボールを始め紅茶で割るとスッキリ飲みやすく楽しむことができます。
まとめ
バーボンはどれも長い歴史をもち、そして全ての種類に独自の製法とこだわりがあり、伝統あるブランドとして長く受け継がれています。
一つ一つ味わいが異なり、飲めば飲むほどその魅力にハマっていきその広がりは無限大です。
是非バーボンの世界に飛び込んで、ただ飲むだけじゃないその楽しみ方を全身で実感してみてはいかがでしょうか。