迷ったらこのバーボンを飲もう。色々な銘柄を試してお気に入りの1本を見つけよう。
アメリカにも、ライ・ウイスキー、コーン・ウイスキー、ブレンデッド・ウイスキーなど様々なウイスキーがあります。
しかし、その中で最も人気があるのは、やはりバーボンです。
主原料にトウモロコシを使用し、内側を焦がした樽で熟成したバーボンは、他のウイスキーにはない独特の香りと風味を持っています。
量販店や酒店に行くと数多くのバーボンが並んでいます。
しかし、ただ店頭でながめているだけでは、各銘柄の特徴を把握するのは難しいですよね。
今回は品質に定評のあるバーボンを厳選し、あなたに紹介したいと思います。
目次
バーボンの定義
バーボンウイスキーの主な定義は以下の通りです。
- 原料にトウモロコシを51%以上使用すること。
- 原酒には水以外は加えないこと。
- 内側を焦がしたホワイトオークの新樽を、熟成に使用すること。
- 蒸留はアルコール度数85℃以下で行い、熟成は65℃以下で行うこと。
バーボンの赤みがかった琥珀色は、樽内部の黒い炭に由来します。
1776年、アメリカ新政府は、イギリスから独立を勝ち取るとウイスキーに対して課税します。
この新しい税金を嫌ったウイスキー製造者は、西へ西へと移動します。
その過程で、原料となるトウモロコシと清浄な仕込み水に出会い、樽の内側を焦がした熟成法が確立されます。
さらに連続式蒸留器を採用し、欧州とは全く異なるウイスキーへと進化していきました。
その結果が、現在のバーボンウイスキーなのです。
では、早速バーボンウイスキーの銘柄を紹介していきましょう。
イエローストーン7年
バーボンの名前は、イエローストーン国立公園に由来します。
分厚い樽材を深く焦がして熟成させるのが、このバーボンの特徴です。
そのため、色は赤みがかった美しいルビー色をしています。
また圧力釜を用いず、蒸気で加熱するメロウマッシュ製法により、軽く芳醇な味わいを実現しています。
禁酒法時代には医薬品として売られていたという、いわくつきのバーボンでもあります。
「イエローストーン7年」の度数は45.5度、容量は750mlです。
実売価格は2000円前後となっています。
アーリータイムズイエローラベル
イエローラベルは、1860年に誕生したバーボンの代名詞ともいうべき銘柄です。
リンカーンが大統領に就任したのが、1861年ですから超ロングセラーのバーボンと言っていいでしょう。
芳醇な香りと軽い口あたり、なめらかな味わいが愉しめるバーボンです。
世界的に人気のあるバーボンなので、一度は飲んでおくことをおすすめします。
度数は40度、容量は700ml、実売価格は1400円前後となっています。
ワイルドターキー8年
野生の七面鳥がデザインされたラベルが、印象的なバーボンです。
歴代の大統領に愛飲されてきたバーボンとしても有名です。
特に「アイク」の愛称で知られる、アイゼンハワー大統領が好んで飲んだと言われています。
甘い香りとスムーズな味わい、コクの深さが歴代の大統領に愛された理由でしょう。
ストレートやオンザロックがおすすめの飲み方です。
度数は50℃、容量は700ml、実売価格は2500円前後となっています。
ジャックダニエルブラック
ジャックダニエルは、テネシーウイスキーを代表するバーボンです。
蒸留したウイスキーを、さとう楓の木炭でろ過しオーク樽で熟成させるのが、ジャックダニエル独特の製法です。
この手間暇かかる製法により、熟成後ひときわスムーズで甘くまろやかな風味に仕上がります。
ジャックダニエルは、アメリカを代表するプレミアム・バーボンなのです。
度数は40℃、容量は700ml、実売価格は2200円前後となっています。
一度は手に取って、味わいたいバーボンですね。
シーグラムセブンクラウン
禁酒法が廃止された翌年の1934年に発売され、瞬く間に販売量トップの座を獲得したのが、セブンクラウンです。
アメリカブレンデッド特有のライトでメロウな風味が特徴のウイスキーです。
ストレートやオンザロックでも愉しめますし、お好みのソフトドリンクで割るのもおすすめです。
特に、7アップで割る「セブンセブン」は有名です。
バーボンではないのですが、「セブンクラウン」を抜きにしてアメリカン・ウイスキーを語ることはできないので、取り上げてみました。
度数は40℃、容量は750ml、実売価格は1700円前後となっています。
フォアローゼズ
まず名前が印象的です。
一度聞いたら忘れられない名前です。
「フォアローゼズ」は、異なる香りの複数の原種を絶妙のバランスでブレンドしたバーボンです。
バラの名前の通り、甘い香りとマイルドな風味が特徴です。
おすすめの飲み方は、オンザロックの「ローゼズ・ロック」または、カシスで割る「ローゼズ&カシス」です。
ちなみに4輪のバラは、プロポーズの承諾を意味します。
度数は40℃、容量は700ml、実売価格は1400円前後となっています。
ヘンリーマッケンナ
一日一樽のみの生産なので「幻のバーボン」と呼ばれています。
ヘンリーマッケンナは、1855年生まれのアイルランド人です。
アメリカに渡り、バーボンを造り始めると、彼の名声は瞬く間に、全米に広がりました。
しかし、その名声におごる事なく粗製濫造を避け、高品質を維持するため、今に至るまで一日一樽の少数生産を続けています。
まさに職人気質の権化と言っていいでしょう。
ラベルではなく、プリントボトルを採用しているのも特徴です。
香りは芳醇でかつ上品、なめらかな味わいと深いコクを併せ持つバーボンです。
飲み方は、ストレートやロックがおすすめです。
度数は40℃、容量は750ml、実売価格は2400円前後となっています。
ウッドフォードリザーブ
ケンタッキーダービーの公式バーボンといえば、この銘柄の価値をわかっていただけると思います。
ケンタッキー州最古の蒸留所で、少量生産されているバーボンです。
その品質の高さから、発売されるやいなや瞬く間に、数々の賞を総ナメにしました。
マイルドで豊かな香りに加え、かすかなオーク材の香りを感じ取ることができます。
レースウィークには、ミントジュレップのようなカクテルのベースとして、振る舞われます。
度数は43℃、容量は750ml、実売価格は5000円前後となっています。
ジムビーム8年ブラック
1795年の誕生以来、世界中で売れ続けているベストセラーバーボンです。
やわらかい風味となめらかな口当たりが、世界中で支持されている要因です。
8年の樽熟成による落ち着いた香りも、このバーボンの特徴です。
度数は43℃、容量は750ml、実売価格は1700円前後となっています。
ヘブンヒル
ヘブンヒル社のメインブランド・バーボンです。
モルトの香りが強いのが、このバーボンの特徴です。
かといってクセが強いわけではなくバーボンらしい風味と、さっぱりした飲み口に仕上がっています。
おすすめの飲み方はストレートです。
マンハッタンのようなカクテルのベースとしても、向いています。
度数は40℃、容量は700ml、実売価格は1700円前後となっています。
バーボンデラックス
米国では、「バーボンらしいバーボン」といわれ、非常にポピュラーな銘柄です。
トウモロコシの使用比率が高いため、かなり甘めのバーボンに仕上がっています。
軽やかな香りで、バーボン特有のスモーキーさが苦手の人には、おすすめの銘柄です。
度数は40℃、容量は750ml、実売価格は1000円前後となっています。
まとめ
今回の記事で紹介した銘柄を以下にまとめておきます。
- イエローストーン7年
- アーリータイムズイエローラベル
- ワイルドターキー8年
- ジャックダニエルブラック
- シーグラムセブンクラウン
- フォアローゼズ
- ヘンリーマッケンナ
- ウッドフォードリザーブ
- ジムビーム8年ブラック
- ヘブンヒル
- バーボンデラックス
バーボンは量販店でも販売されていて、比較的手頃な価格で入手できます。
まずは、お店に出向いて、これはと思う1本を手に取ってみてはいかがでしょうか。
いくつかの銘柄を飲み比べていけば、必ずお気に入りの1本に出会えるはずです。