バーボンも北国育ちだった!蒸留酒に欠かせない熟成とは?

バーボン

ウイスキー樽

ブランデー、ジン、ウオッカ、ラムとともに五大蒸留酒としてその名を知られているバーボンやスコッチなどのウイスキー。

そしてこの5つの素晴らしい蒸留酒にはある共通点があります。

それは、「北国」でつくられているということです。

暑い国にだってもちろん蒸留酒はありますし、どれも地元の人たちに愛され続けていて、地域の誇りといえるお酒です。

日本にも沖縄県の「泡盛」がありますよね。

では、これらはいったい何が違うのでしょうか。

おいしい蒸留酒を作る条件とは?ここでは、ウイスキーをはじめとする蒸留酒の「熟成」について紹介します。



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気候と蒸留酒

蒸留酒作りが盛んな地域には、暑いところと寒いところがあります。

暑い地域では蒸留酒のようにアルコール度数の高いお酒でないと腐って飲めなくなってしまうため、腐りにくい蒸留酒が作られています。

いっぽう、寒い地域では冷えた体を温めるためにアルコール度数の高いお酒が必要であったことから、蒸留酒作りが始まったと言われています。



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おいしさの秘訣は熟成

ウイスキーなどの蒸留酒は、熟成とは切っても切れない関係にあり、熟成期間が長いものほど○○年モノ、と呼びプレミアムな味わいが楽しめて価格も上がっていきます。

反対に熟成期間の短いものは軽い口当たりで飲みやすく、価格もそれほど高くありませんから手を出しやすい、という点で人気です。

熟成期間が短くてもいいのなら、いっそ熟成しないほうがもっと早く市場に出せるのに、と思うかもしれませんが、熟成していない蒸留酒というのは刺激成分の主張が激しいため、とても飲みづらくおすすめはできないと言われています。

熟成させることによってお酒の中の刺激成分を落ち着かせ、味にまろやかさや深みを与えて香りを引き出すことができるのです。

そのために何年もの時間をかけて樽のなかで寝かせておきます。

熟成のカギは”寒さ”

そんな重要工程の熟成ですが、ただ樽に詰めて放置しておけばよいのかというと、そうでもありません。

たとえば、ラム酒は五大蒸留酒のなかで唯ひとつ、ジャマイカというカリブの南国生まれのお酒ですが、蒸留までをジャマイカでおこなってからイギリスまで運んで、自国よりも寒いところで熟成させてから出荷しているのです。

熟成のためにわざわざ遠い国へ運ぶのはなぜでしょうか?それは、「寒い」ことが理想的な熟成の条件だからです。

朝の連続ドラマ「マッサン」でも、ウイスキー作りを北海道でおこなっていましたよね。

樽の中では何が起こっているのか

蒸留したお酒を樽に詰めて寝かせておくと、お酒の中の刺激成分がお互いに繋がってまとまりだします。

このようにしてカドが取れたまろやかな味わいができていくのですが、この成分が繋がり合うのに、暖かい気候や高い温度では液体が絶えず動いてしまうので成分同士が繋がりにくいのです。

反対に低い温度で置いておけば液体も静止しているので成分同士が繋がりやすく、理想的な熟成ができるのです。

想像してみてください。

海などで強い波にさらされながら近くの人と手をつなぐのはとても困難ですが、静かなプールで同じことをするのは容易いですね。

熟成においてはそのために必要な条件が「寒い気候や低い温度」なのです。

熟成に2~3年

このように、おいしい蒸留酒作りには低い温度での熟成が欠かせませんが、商品として出荷できるようになるまで最低でも2~3年はかかると言われていて、またバーボンウイスキーなどもストレートバーボンとクラフトバーボンでは熟成期間が全く違い、どれも作り手側のこだわりやウイスキーにかける情熱が込められています。

まとめ

いかがでしたか。

お酒を蒸留した後、熟成させることでお酒がおいしくなって商品としての価値も上がりますが、それをどのような条件で熟成させるかによって出来上がりに大きな差ができます。

これは人生とも似ていて、刺激的な若いころを経たら、自分をどのような環境におくか誠実に選択していき、ただ年をとっただけの人でいるよりも周りの人との繋がりあいを大切にして、プレミアムなバーボンウイスキーのように円熟味ある年齢の重ね方をしたいものですね。

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