ビールやワインだけでなく日本酒テイストの清涼飲料も登場! ノンアルコールの日本酒について
ノンアルコール飲料としてすでに広く市場に出回っているビールや、ビールほどではありませんがノンアルコールのワインはすでになじみが深い存在ですが、最近では日本酒テイストのノンアルコール飲料も登場しました。
まだスーパーやお酒の販売店では少数派ですが、少しずつ注目され始めているノンアルコール日本酒。
今回は人気のノンアルコール日本酒について紹介したいと思います。
目次
ビールやワインだけでなく日本酒にもノンアルコールを
ビールにノンアルコール飲料があるのならば、日本酒にもノンアルコールのものが欲しい!
そんな声を実現するべく登場した日本酒テイストのノンアルコール飲料。
日本酒は米と米こうじを発酵させて作られたお酒ですが、この繊細な味わいは日本酒ならではで、従来はノンアルコール飲料ではなかなか実現されにくいと言われていました。
ところがそれを2002年に世界で初めて実現させたのが、石川県で400年以上も続く酒蔵の福光屋です。
この記念すべきノンアルコール日本酒が「宴会気分」という飲料で、アルコール度が0.2%とわずかに含まれていましたが、当時は画期的なノンアルコール飲料として注目されました。
10年後には、大手酒造メーカー月桂冠も発売
ノンアルコール日本酒の草分け的存在、「宴会気分」が発売されて10年以上経った頃、今度は同じ福光屋からアルコール度数完全0.00%を実現した正真正銘のアルコールゼロの日本酒、「零の雫」という新商品が登場。
それ以降は大手酒造メーカーからも、ノンアルコール日本酒が発売されるようになりました。
ちなみに大手酒造メーカーから最初に発売されたのは、月桂冠の「月桂冠フリー」という商品です。
こちらもアルコール度数が0.00%の完全なノンアルコール飲料になっていて、現在ではこの2つが代表的なノンアルコール日本酒として人気を集めています。
福光屋と月桂冠のノンアルコール日本酒を比較しよう!
創業400年以上の老舗の酒蔵、福光屋から発売された「零の雫」と、大手酒造メーカー月桂冠から発売された「月桂冠フリー」を比較してみましょう。
まずボトルデザインから比較してみると、福光屋の「零の雫」はいかにも日本酒らしいシンプルながらも趣のあるボトルデザインで、小料理屋においてもあまり違和感がなくノンアルコール飲料らしからぬ雰囲気があります。
一方、月桂冠の「月桂冠フリー」はゼロの数字を全面的に出し、ノンアルコール飲料であることを強調した感じです。
しかし、おしゃれですっきりしたボトルデザインは本物のお酒と並べてもそん色がなく、興ざめするようなことは全くありません。
どちらも日本酒の風味を味わえるなかなかの秀作!
次に味を比較してみました。
「零の雫」の方はなめらかな口当たりとやさしい上品な香りと甘みがあり、冷やで飲むと後引くような味わいがあります。
ところでビールやワインテイストのノンアルコール飲料の場合は、冷やして飲むことでおいしく飲めますが、ノンアルコール日本酒「零の雫」のスゴイところは、燗をしても普通の日本酒のように香りが立ち、味わい深さを楽しみながら飲めるということです。
アルコールを制限されている妊婦さんや男性からも評価が高く、「零の雫」があるおかげで休肝日もつらくないといった声もあるくらい、ノンアルコールでありながら銘酒と呼ぶにふさわしい味わいの日本酒テイストの飲料であるといえます。
本来の月桂冠の香りと味が十分に楽しめる!
一方、「月桂冠フリー」の方は飲む前によく振って飲むことで、お酒の香りがより漂うようになっています。
よく振った後にグラスに注ぐとアルコールそのものの香りはしないものの、月桂冠そのものの香りは十分に楽しめます。
次に一口飲んでみると本物の月桂冠よりも苦みが少ない分、甘みが少々強めですので女性やアルコールに慣れていない人には特に飲みやすくなっています。
とはいっても、普段本物のお酒に慣れている人でも嫌味がなくおいしく飲むことができます。
決して初期のノンアルコール飲料にありがちな、「なんちゃって!」のガッカリ感はほとんどありません。
同じノンアルコール日本酒でも、製法が全く違う
ところで福光屋の「零の雫」も月桂冠の「月桂冠フリー」も、同じノンアルコール日本酒でありながら、その製法は全く違います。
「零の雫」は日本酒と同じように米と米こうじを発酵させた製法で造られていますが、発酵する際は普通のアルコール入りのお酒とは違い、福光屋独自に開発したトリプルゼロ発酵という製法でアルコール度数を0.00%以下に抑えてあります。
従って日本酒独特の米の味と香りが楽しめる、お米を主原料にした本格的な清涼飲料になっているのです。
一方、「月桂冠フリー」の方には、本来の日本酒を作る主原料のお米は一切使用されていません。
いったい何で造られているのか原材料を見てみると、水飴、柚子抽出物、その他調味料など、日本酒とは全く違うもので造られています。
にもかかわらずメーカー独自の製法で月桂冠に限りなく近い味と香りを実現させた、驚きの日本酒テイストの清涼飲料水なのです。
それぞれのノンアルコール日本酒の持ち味があります
本物の純米日本酒に近いという点でいえば、米と米こうじを発酵させた本格的な製法で造られている「零の雫」の方に軍配が上がると思われます。
日本酒の味と香りの点から言っても同じ原材料で造られているので、より本物に近い存在であるといえるでしょう。
ところが一方、お米を一切使用していない「月桂冠フリー」も、味や香りはかなり本物の日本酒に近く、それほど劣っているとは思えません。
さらに「月桂冠フリー」の場合は、日本酒で気になりがちなカロリーオフを実現しましたので、ダイエット中の人などカロリーが気になる人には、こちらのほうがよいと言う声も少なくありません。
ちなみに「零の雫」のカロリーは1本200ml当たり72Kcalに対し、「月桂冠フリー」のカロリーは1本245ml当たり42Kcalと、およそ2分の1のカロリーになっています。
このような低カロリー化が実現できたのは、やはりお米を原材料に使っていないという点にあります。
日本酒好きにはやはり「零の雫」がおすすめ!
ところで日本酒好きの人の場合、お米の味や香りに敏感だという人も少なくありません。
従って日本酒を知り尽くしている人で、アルコールを控えなければならない場合は、やはり本物と同じような製法で造られている「零の雫」がおすすめです。
冷やで飲むのもよし、燗で飲むのもよし、どちらも飲めるノンアルコール日本酒といえば「零の雫」なのです。
お酒ならば何でもよいという人の場合は、ノンアルコール日本酒を冷やで飲む人が多いようですが、本当に日本酒が好きな人はその時の料理の種類や気分によって、冷やと燗を飲み分けているという人が多いようです。
その飲み分けができる本格的な日本酒テイストのノンアルコール飲料が「零の雫」というわけです。
ビールだけでは物足りない人には「月桂冠フリー」
みんなでワイワイ飲みに行く時、アルコールを控えなければいけない人が飲むのが、たいていノンアルコールビールです。
ところが和風の居酒屋や小料理を楽しむお店に入って和食をじっくり味わいたい場合は、ビールよりもやはり日本酒が欲しいもの。
ノンアルコール飲料も同じです。
そんな場合にあればうれしいのが「月桂冠フリー」です。
繊細な和食の味を損ねることなく、カロリーを気にしなくていいので女性やメタボを気にしている男性にもピッタリ。
冷やで飲むとすっきりとした甘みと飲み心地が、料理の味をより引き立ててくれます。
お米から作られていなくても十分に楽しめる、日本酒テイストのノンアルコール飲料です。
まとめ
私は日本酒にそれほど詳しいわけではありませんが、初めて「零の雫」を飲んだ時は本物に近いテイストなのでとてもおいしいと思いました。
ノンアルコール飲料なので燗をして飲むのはどうかと思いましたが、冬だったので燗をして飲むとアルコールが入っていないのに身体が暖まる感じがしました。
一方、「月桂冠フリー」は冷やで飲むとおいしかったです。
和食でも豚の角煮や厚揚げの煮物など、こってりしたものとよく合いました。
どちらも飲めない時でも日本酒の味を十分に楽しめるノンアルコール日本酒です。